第5回 真核細胞の構造

高校生物 第5回 真核細胞の構造
0%
Start!
クリックで表示 → 正解 不正解 Esc隠す
⚠️ 記録はこのブラウザに保存されます。履歴削除・シークレットモードで消えます。

第5回 真核細胞の構造

65
総問題数
0
正解率 80%↑
0
40〜80%
0
40%↓
65
未回答
0
完全習得🎯
1. 位置づけ — 真核細胞とは

動物・植物・菌類・原生生物などほとんどの高等生物は 真核細胞からできている。 前回学んだ原核細胞と比べて構造が複雑で、 細胞小器官(オルガネラ)と呼ばれる構造物が細胞内に多数存在し、 それぞれが役割を分担している。

🎯 最重要ポイント:核あり = 真核」。 核膜に包まれた核を持つことが真核細胞の定義。
2. 真核細胞の定義

核膜(二重膜)で囲まれた を持つ細胞を真核細胞という。 遺伝情報であるDNAは核の中で 染色体として整理されて保存されており、 必要に応じて転写・翻訳によってタンパク質が作られる。

3. 真核生物の例

真核生物には動物植物菌類(キノコ・カビ・酵母など)・ 原生生物(ゾウリムシ・ミドリムシなど)が含まれる。 私たちヒトはもちろん真核生物である。

4. 細胞小器官の種類と役割(最重要)

真核細胞に存在する主な細胞小器官を、存在する細胞の種類とともに覚えよう。

動物・植物 共通

核膜(二重膜)に包まれた細胞の司令塔。 内部に染色体(DNA+ヒストンタンパク質)と 核小体(リボソームRNA合成の場)を含む。 遺伝情報の保存・発現の中心。

動物・植物 共通
ミトコンドリア

「細胞のエネルギー工場」。 細胞呼吸(有機物+酸素 → CO₂+H₂O)によって 生命活動のエネルギー通貨ATPを効率よく産生する。 外膜・内膜の二重膜構造を持ち、 内膜が折れ込んだクリステが特徴。 独自のDNAとリボソームを持つ。

動物・植物 共通
小胞体(ER)

核膜と連続した膜系。2種類がある。
粗面小胞体:表面にリボソームが付着。分泌タンパク質の合成・輸送を担う。
滑面小胞体:リボソームなし。脂質合成・解毒などを担う。

動物・植物 共通
ゴルジ体

扁平な袋(シスターナ)が積み重なった構造。 小胞体から届いたタンパク質を加工選別し、細胞外への分泌や リソソームへの輸送を担う。「細胞の宅配便センター」。

動物・植物 共通
リボソーム

タンパク質合成を行う粒子状の構造。 真核細胞では80S型。 粗面小胞体の表面や細胞質基質中に存在する。 原核細胞にも存在する(引っかけ注意)。

動物細胞のみ
リソソーム

加水分解酵素を多数含む球状の小胞。 食作用で取り込んだ物質や老廃化した細胞小器官を分解する 細胞内消化を担う。 主に動物細胞に存在する。

動物細胞のみ
中心体

中心粒(2本の微小管の束)からなる構造。 細胞分裂時に紡錘糸を形成し、染色体を引っ張る。 高等植物細胞にはない。

植物細胞のみ
葉緑体

光合成を行う細胞小器官。 内部にチラコイド(光反応の場)と ストロマ(暗反応の場)を持つ。 光合成色素クロロフィルを含む。 独自のDNAとリボソームを持つ。

植物細胞のみ(発達)
液胞

細胞液を蓄える大きな袋。 水・糖・無機塩類・色素・老廃物などを貯蔵し、 浸透圧の調節にも関わる。 成熟した植物細胞では細胞全体の大部分を占める。 動物細胞にも小さい液胞はあるが非常に小さい。

植物細胞のみ
細胞壁

細胞膜の外側にある硬い壁。主成分はセルロース。 細胞の形を保ち、機械的強度を与える。 動物細胞にはない。

5. 動物細胞と植物細胞の比較(超重要)
細胞小器官・構造 動物細胞 植物細胞
ありあり
ミトコンドリアありあり
リボソームありあり
小胞体・ゴルジ体ありあり
細胞壁なしあり(セルロース)
葉緑体なしあり
液胞小さい・不明瞭大きい(成熟細胞)
中心体ありなし(高等植物)
リソソームあり少ない
⚠️ 引っかけ頻出: 「植物細胞には中心体がない」「動物細胞には細胞壁・葉緑体がない」の2点は 特に出題が多い。動物か植物かを判別する問題では 細胞壁・葉緑体・大きな液胞の有無を確認しよう。
6. 細胞内の区画化(重要概念)

真核細胞の最大の特徴は、膜によって細胞内が区画化されていることである。 各細胞小器官が膜で仕切られた独立した空間を持つことで、 異なる化学反応を同時に効率よく進めることができる。 これを膜系による機能分担という。

例えば、ミトコンドリアはその二重膜によって内部環境を維持し、 高効率のエネルギー産生が可能になっている。 葉緑体も同様に二重膜を持ち、光合成に適した環境を保っている。

7. 進化との関係 — 内共生説(発展)

ミトコンドリアと葉緑体が独自のDNAとリボソームを持つのはなぜか? これを説明するのが内共生説である。

内共生説は生物学者マーギュリス(Lynn Margulis)が提唱した。 その内容は、もともと独立した原核生物が別の細胞に取り込まれ(共生)、 やがて細胞小器官に進化したというものである。

  • ミトコンドリアの祖先 → 好気性細菌が取り込まれた
  • 葉緑体の祖先 → シアノバクテリアが取り込まれた

根拠として、両者が独自のDNAを持ち、二分裂で増殖すること、 リボソームが真核型(80S)ではなく原核型(70S)であることが挙げられる。

8. 原核細胞との比較まとめ
項目原核細胞真核細胞
核膜なしあり
DNAの形環状線状(複数本の染色体)
細胞小器官ほぼなし多数(核・ミトコンドリア・ゴルジ体など)
リボソームあり(70S)あり(80S)
大きさ1〜5μm10〜100μm
代表例大腸菌・シアノバクテリア動物・植物・菌類・原生生物
💡 テスト直前チェック:
① 核膜あり = 真核細胞の定義
② ミトコンドリア=呼吸・ATP産生、葉緑体=光合成
③ 動物のみ:中心体・リソソーム 植物のみ:細胞壁・葉緑体・大きな液胞
④ リボソームは原核にも真核にも存在(引っかけ注意)
⑤ ミトコンドリア・葉緑体は内共生起源(70S型リボソームを持つ)
📝 確認テスト(一問一答)
Q1. 核膜に包まれた核を持つ細胞を何というか?
A. 真核細胞
Q2. 細胞呼吸によってATPを産生する細胞小器官は何か?
A. ミトコンドリア
Q3. 光合成を行う植物細胞のみの細胞小器官は何か?
A. 葉緑体
Q4. タンパク質の加工・分泌を担う細胞小器官は何か?
A. ゴルジ体
Q5. 表面にリボソームが付着し、分泌タンパク質の合成を担う小胞体は?
A. 粗面小胞体
Q6. 動物細胞のみに見られ、細胞分裂時に紡錘糸を形成する細胞小器官は?
A. 中心体
Q7. 加水分解酵素を含み、細胞内消化を担う動物細胞の小器官は?
A. リソソーム
Q8. ミトコンドリアと葉緑体が原核生物由来であるという学説を何というか?
A. 内共生説
Q9. 植物細胞の細胞壁の主成分は何か?
A. セルロース
Q10. 真核細胞のリボソームのサイズは何S型か?
A. 80S

クリックで答えを表示

Space表示 正解 不正解

コメント

タイトルとURLをコピーしました